どうも、リーマン山野です。
その答えを私の工場勤務(勤務歴8年)の日常を通してお伝えし、大学卒業した技術系スタッフ(生産技術)の工場勤務の実情をお伝えしたいと思います。
※あくまで、私個人の経験に基づくため、工場勤務の全てに通じるものではありません。
目次
生産技術系スタッフになる人
私は、鋳物・窯業系の工場に勤務しており、その中で生産技術系スタッフになっている多くの人、以下の学科を専攻している人たちが多いです。
①化学工学 ②化学 ③生物(全然職種と関係無いが以外にいる)
もっとも多いのは化学工学です。やはり、熱・流体を多く扱う分野では多い印象です。
生産技術系スタッフの役割
お客様に迷惑をかけずに製造原価を下げること
主にこの一言が全てになります。もう少し細かく言うと、
①安全 ②品質 ③環境 ④生産性
①~④を守りつつ、製品をいかに安くつくるか(原価低減)となります。
製品をいかに安くつくるか?(原価低減)
「製品をいかに安くつくるか?」を考える際に、工場プロセスの最適化・合理化を検討していきます。プロセスの最適化・合理化を考える上でのポイントは次の通りです。
・原料、燃料の選定(コスパが良い原料を選ぶ)
・工場労働者の省力化(自動化を進める)
・工場の無駄を無くす(無駄・過剰に運転している所を止めるや弱めて運転する)
・工場の運転を安定させる(設備の保守管理強化)
主に上記点を切り口に、考えていきます。でも、最も頭を悩ませるのは、上記考えを現場の人に納得してもらって、テストを行い、最終的に運用までもっていくことです。
合理性だけでは、現場のおじさんは納得しない。
テストをやるのも、現場のおじさん達は面倒がふえるので、やりたがらない。
最大関門!工場のおじさんを納得させるには?
自分の中で、ここを突破できるか否かが、工場勤務の生産技術系でもっとも大事なところです。合理性だけで、現場のおじさんは納得しません。
合理的なプロセスを考えて取り入れているのに、これはなぜか?
例えば、ある設備をいれることで、製造原価が下がって、年間100万円お得なりますよ。といっても会社にメリットはあっても、おじさんたちの給料は変わりません。むしろ、新しい設備ができて、それの点検が増え仕事量が増えるため、面倒になるだけです。
そこで、現場のおじさん達のメリットを見つけ、それを同時に提示しなければなりません。これをいれることで、おじさんたちが面倒みている設備が減るや、うるさく汚い現場で点検しなくても良いとかを加えることが有効で、自分の仕事も進めやすくなります。
win-winを考える
これは有名著書「7つの習慣」に記載されている方法です。
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でも、上司からの謎の圧力で合理性だけで、ことを進めなければいけないときは、最終手段を使います。それは、
悲壮感
です。工場のおじさんたちは、上司にいじめられて悲しそうにしているとなぜか優しくなります。飲みにでもいくか?と言われれば、ありがたいことにほぼ自分の仕事に協力してくれます。
なので、ある程度、役者にならなければならない時もあります(笑)
生産技術系の工場勤務者ライフスタイル
7:00
工場に到着
7:00~8:00 (残業)
前日の運転状況を確認する(トラブルの有無、生産数量、電力量、燃料使用量)
8:00~9:00
工場オペレータと前日の運転についてミーティングする 私の場合は、朝マイクを持ってオペレータに前日の運転が良かったか悪かったかを言います。悪かった所はなぜ悪かったのかと今後どうするかを相談します。ここで、言い方を間違えると争いが生じるので、現場ファーストで物を言う。
9:00~10:00
偉い人たちと前日の運転についてミーティングする。どこどこが壊れたので、いつまでに修理可能かを検討してくださいと設備部にお願いする。また、ここが改善個所なのでこうしたいから、機会やソフトを改造してくれと設備部にお願いする。この場で、上司から面倒くさいことを依頼されるケースが多い。(今日は帰るの遅くなるなと感じ始める)
10:00~12:00
だいたい前日のトラブルの対応や対策立案のための現場確認やオペレータヒアリングで終わる。
また上司の不安(あれは大丈夫?これは大丈夫?)を解消するために帆走する。
12:00~13:00
ご飯を食べる。食堂で、カレー、ラーメン、そば、うどん、日替わり弁当の何れかを食べるか、妻が作ったお弁当を食べる。
13:00~16:40
ほとんど、午前中に集めた情報から対策を検討して終わる。
16:40~20:00 (残業)
ようやく、工場を発展させるべく、原価低減の計画を立てる。(月1回の報告会に向けて資料を作る)
20:00~21:30 帰宅→帰宅→風呂→ご飯→子供を寝かす
21:30~23:00 ブログ作成
以上をまとめると
勤務帯: 7:00~20:00くらい
残業時間: 45時間/月(サービス残業を含めると60時間/月)
休日: 土・日 祝日
土、日、祝日、深夜帯でも工場トラブル時は問答無用で電話が鳴る!
本注意点は精神を削ってくる最大要因である!
工場勤務の生産技術系スタッフのメリット、デメリット
・年収が高い(年収600万円/年@31歳)※残業代含む
・おじさんたちと仲良くなれる(幅広い年齢層の対応力が身につく)
・演技がうまくなる
・体を動かし、筋肉が強くなる
・言葉使いが荒い人にも、心動かされなくなる
・トラブルが起きた時は夜も休みも関係ない
・夜中や休日の電話対応の手当ては無い
・現場のおじさんたちや上司に好き勝手に言われて板挟みになる
・3K(汚い、臭い、きつい)を味わう
となります。
ありのままの実態と率直な感想を記事にさせてもらいました。
「大卒の工場勤務ってどうなの?」と考えている方は、転職や新卒な方だと思います。
その人たちの人生の選択で自分に合っているかを考えるときに、本情報が少しでも役立てば幸いです。
今日の一歩
工場のおじさんたちは、通常話す分はいい人が多いです。でも、仕事が絡むと職人気質がでるので面等くさいところもありますが、女性を口説く時と一緒で情熱をもって粘り強く交渉することで、納得してくれることもあります。仕事に対して愛を持っている人は成功するというのは、周りの人から助力得やすい環境を作れるからなのかなと思う今日この頃です。